51歳の母が、「北欧」という好きなことを仕事にして独立した話

ABOUTこの記事をかいた人

北欧ツアーコーディネーター。冒険とデンマークが大好きな92年生まれ

    「今日からフィンランドだよ!」

    母から元気なラインが届きました。

    北欧ツアーコーディネーターの母は、今月はフィンランド、来月はデンマークツアーの添乗と大忙しです。

    私はよく自由でいいねとか言われますが、きっとそれは身近な存在である母が起業家で、その姿をずっと見てきたからでしょう。

    40代後半になってから突然会社を立ち上げたかと思えば、今ではそれなりに収益が出て楽しくやっているようです。

    やりたい仕事を自分で作る。私にとってはまさにパイオニアです。
    (※パイオニア=開拓者、他の人に先駆けて何かをやる人)

    今回は、そんな母がどうやって自分の好きなことで仕事をするようになったのかを、娘視点で書いていきたいと思います。

    母、突然デンマークにハマる

    2010年の夏。まだ私が高校生でデンマークに留学していた時に、母が祖母を連れてデンマークに遊びに来てくれました。

    母はもともと、私の留学が決まるまでは「デンマークってヨーロッパの北の方だよね?」レベルの認識だったし、興味もすごくあったわけではありません。

    しかし、一度来てから完全にハマってしまいました。

    デンマークの雰囲気、人、教育システム、環境。いろいろな要素がささったのでしょう。デンマーク滞在中に何度も「なんでこんなに居心地がいいんだ!」と感動する母。

    何十年も教師をしていた私のホストマザーと、初対面でありながら教育について熱心に対話をしていました。

    あとから聞いてみたら、デンマークには来る前からすでに何かを感じていたらしく、事業は決まってないけど会社の登記だけはしてきたらしい。マジか。

    母の中で、デンマークや北欧関係の仕事をしたい!ということだけが決まりました。

    好きなことを仕事するためのトライ&エラー

    いきなり会社を立ち上げたものの、肝心の事業内容が決まっていませんでした。そんな状態で仕事が入ってくるわけがありません。
    完全な見切り発車ですよね。

    母よ、この状態でよくやろうと思ったな。

    「北欧&エコ」という漠然としたコンセプトで始めたため、「この会社は何やってるの?」と何度も聞きました。エコなものを売ったり、母がひとりでデンマークのエネルギー自給率100%のロラン島に行ったりしていましたが、最初の2年くらいは事業としては停滞していたと思います。

    ある時、転機が訪れました。母が以前働いたことのある大手旅行会社での経験を活かして、デンマークに行くスタディツアーを作りだしたからです。

    はじめは試運転。最初のツアー参加者は本当に知り合いばかりで、現地のコーディネーターもたまたま母がデンマークに行ったときに知り合った人など手作り感の溢れるツアーでした。しかし、当時北欧に行くツアーは珍しく、満足度も高かったため次のツアーを作ることになりました。

    そして次へ、また次へと作っていくうちに、方向性が定まっていったように思います。

    読んでいる人にとっては、きっとここまで急な流れだったのではないでしょうか?

    実はさまざまな方法に挑戦しては、失敗してきています。その過程を近くで見ていて、戦略的ノウハウではない3つの大事な要素があることに気が付きました。

    1. 経験とかけあわせた

    好きなことを仕事にしたいなら大切ですね。

    母の場合は、「国内No.1の旅行会社で働いたことがある」という経験(とキャリア)をいかした旅行業務でした。

    さまざまな旅をアレンジするツアーコーディネーターにとって、旅行会社とのコミュニケーションは必須です。その際に役立つのが、すでに仕事の仕方がわかっていること。

    実際に旅行会社で働いていたのは20代の数年間でしたが、手作りのツアーでも(特に年上の方々に)信頼を得られることが多かったのは、この経験があったからなのでしょう。

    どんな経験でも、あとから活用さえすれば無駄になることはないと学びました。

    すべてゼロの状態から始めることも可能だと思いますが、経験とやりたいことをかけあわせるのが仕事にする一番の近道ではないかと思います。

    2. 人脈を積極的に使った

    私の母は、人と知り合いになるのがおそろしく得意です。ここは尊敬するところ。

    飛行機で隣に座った人や、私のホストマザーの知り合いなど。そういうところから、どんどん相手と対話をしてビジョンを共有して、ただの知り合いから仕事に使える人脈に変えていきます。

    たとえば、飛行機で隣の席のスウェーデン人と意気投合して、冬のストックホルムを案内する現地ガイドになってもらったり。

    こんな風にいつどんな場所からチャンスが舞い込んでくるかわからないので、母は誰かと知り合ったらそこで終わりじゃなくて現地に会いにいくようにしているんですよね。

    人がわざわざ自分に会いに来てくれるというのは、嬉しいものです。

    これは海外だけでなく、日本でも相手が住んでいる地方に来るとか、開催するセミナーに来るのと一緒です。自分のために貴重な時間をさいてくれているってことで、お返ししたくなるんですよね。

    会いにいく以外でも役に立つことはできますので、とにかく相手には喜んでもらうことが一番なのかなと感じます。自分も思わぬところから仕事のチャンスを得られるかもしれないし、お互いWin-Winの関係が良いですよね。

    「人脈を利用する」というと利己的でずるいように聞こえますが、仕事のチャンスを作るためには人との関係をうまく活かすことも大切なのでしょう。

    相手もメリットがあれば、他の人を紹介してくれたりするので新たな人脈に繋がります。

    え、私ですか?私は結構自分の世界にこもりがちなので、まずもっとオープンになるところからだな……。

    3. 継続して発信した

    自分が何をやっている人なのか、周りに認識してもらうためです。

    発信も1回や2回じゃなくて、頻繁に続ける。母は2010年にFacebookアカウントを作ってから、今もずっと更新し続けています。

    発信方法ですが、それぞれ合うものと合わないものがありますよね。

    母の場合だと

    ・FC2ブログ=数か月で停滞
    ・Instagram=たまに投稿
    ・Facebook=毎日投稿

    だったのでたまたまFacebookが合ったのでしょう。何が合うのかわからないので一通り試したようです。

    最近はNoteを使って5分間のラジオ番組を始めました。行動力w

    内容としては北欧ツアーやイベントの宣伝だけでなく、日常や北欧に関してのつぶやきを続けることで、北欧=自分の方程式に持っていきました。そうなると、先ほどのことと被りますが紹介されたりもするんですよね。

    北欧ツアーを自分でも作りますが、良いアイディアを持っていてスタディツアーを作りたいけどやり方がわからない、という人のためのコーディネートもしています。

    だからこそ北欧のことはこの人に聞け!くらいの認識になってもらうほど発信しまくるのが良いのでしょう。

    いくら何か活動をしても動きが止まっていると人は離れていくので、継続はひとつの強みです。 

    何歳からでも遅くはない

    冒頭でも書きましたが、母が起業したのは40代後半になってからです。しかも何の知識もなかったので、本格的に活動が始まるまで何年かかかりました。

    スピードが早い人ならば、もっと早い段階で成果を出せたでしょう。

    最近は学生のうちに起業したりブログでお金を稼いだりする優秀な若者が多いのですが、母の背中を見ていると、自分の好きなことを仕事にするのに、いつからでも遅いということはないと思います。

    もちろん体力の限界はあるかもしれません。

    ですが、スタートが遅いということはその分経験がたまっています。というか、20年以上前の経験がこんなところで活きてくるのね!と近くで見ていて感心してます。私はまだそんなに長く生きてませんが(笑)

    好きだけどお金になるかわからない!ということをしようとしているなら、以下を試してみてくださいね。

    • 経験や得意なこととかけ合わせる
    • 有利な人脈を使う
    • 発信し続ける

    他にも起業の知識やマーケティングなど、あらゆることが必要になってきますが、やっていくうちに身に着くこともあるので、あくまで一例として参考になればと思います。

    私も引き続きブログを更新しながら、デンマーク=Kimikaだと認識してもらえるように奮闘していきます。

    ではまた!